ここ数年の Linux Kernel はかなり安定しているとは思っていて、滅多にハングする状況を見ることをなくなりました。
でも、本当にそうなのか気になります。
気が向いたときに最新の Linux Kernel をいくつかのアーキテクチャでビルドして動かしてみた結果をまとめてみます。
■ 以下の情報に関する注意点
- ファームウェアやブートローダ、ユーザランドは適当なので、現時点で再現性はないです
- あくまでも起動プロセスを見ているだけです。長時間動作させた場合や高負荷時の条件では、別の問題が発生する可能性があります
■ 結果 (mainline)
バージョン : 6.5-rc4
Raspberry Pi 2 (arm)
- 問題なし
- DTSの配置先が変わっている。arch/arm/boot/dts/bcm2836-rpi-2-b.dtb -> arch/arm/boot/dts/broadcom/bcm2836-rpi-2-b.dtb
- 以前からdtsディレクトリのファイルは多かったので、整理されるとありがたい
VisionFive 2 (riscv)
- ルートファイルシステムのマウントで止まる
- ドライバはロードされているものの、microSDの挿抜で何もログがでていないので、認識していない?
[ 0.121509] sdhci: Secure Digital Host Controller Interface driver
[ 0.121528] sdhci: Copyright(c) Pierre Ossman
[ 0.121643] sdhci-pltfm: SDHCI platform and OF driver helper
…
[ 1.123265] Waiting for root device /dev/mmcblk1p4...
- MMCDWSTARFIVE がデフォルトでnだったので、yにしてみたものの変わらず
- DTSを確かめてみるとそもそも定義がなかった
- VisionFive2のカーネルのリポジトリを見ると定義があったので、これを使えばできそうには見えるものの、電源レギュレータとかも参照していて単純なコピペでは無理
■ 結果 (-rt)
バージョン : 6.4.6-rt8